霧ヶ峰
霧ヶ峰の入口辺り。すでに白いものが見える。
まるで天空を走っているよう。晴れてないのは残念だが、これはこれで趣があると思う。
クーパーはビチャビチャに...
ここまで来ると不安になってくる。駐車場から出るときに左右を確認するが左右が全く見えない。ランプつけてない車の接近はほぼ視認できない。
霧の中に立つエネオス。
雨の霧ヶ峰はまるであの世とこの世の狭間を走っているようで、気を抜くとフッと別の世界に飲み込まれそうでした。
この後は直ちに宿に向かう。
宿は古い宿だが作りはなかなかしっかりとしていて、温泉も源泉掛け流しとなっていた。料理の質はそんなに良くないが値段を考えれば安いほうだろう。
軽く翌日の日程を考え、アレルギーで寝られなかった分の睡眠も今日はしっかり取るため、早めに布団に入った。
プ~ン...
!?
蚊!?こんな時期にか!!とにかく蚊を退治しようと電気をつけて当たりを見渡すと...
蚊が数匹いる!!
一匹だけではない。あちらの壁、こちらの壁と、ちょっと見回すだけでも3匹はいる。
とりあえず退治して見るものの、またしばらくすると耳元でぷ〜んと聞こえてくる...
何を思ったのかその時おもむろにホテルのレビューを見始めた。レビューを見てみると大体が良い評価だが、よく見ると一件だけ「蚊が多すぎて一睡もできかった。退治しても何十匹も出てきた」というものが。
冗談ではない。前日のアレルギー地獄で唯でさえ不眠気味であるのに、加えて今日寝れないとなると翌日まともに活動できない。
すぐさまフロントに連絡し、殺虫剤を要求。さらに預けていた車のキーも要求した。これは念のためで、万が一レビューどおりに蚊が無限に発生するなら車で寝たほうがまだましだと考えたからだ。
戦闘開始
蚊の発生は2通りのケースが考えられる。
1. もともと潜伏していたケース。廊下からのドアが開けっ放しであったので、そこから侵入され、チェックインまで潜伏していたか。
2. どこからの隙間から無限に侵入してくるケース。古い建物なので隙間が多い。そこから無限に侵入してきたのではないか。
1であれば大した問題はない。廊下側のドアをキチンと閉めて、殺虫剤を振りかざせば終わる。問題は2のパターン。建物の隙間から無限に侵入されたのでは、こちらとしてはいくら退治しても無駄ということになる。一体今晩どれだけ日に刺されることになるのか。
車に戻るのは最終手段である。こうなったらやれることをやるしかない。
隙間を全て塞ぐ
侵入ポイントが隙間であるのなら、その隙間を全て塞ぎ、殺虫剤で抹殺すれば解決するはずだ。もうなりふり構っていられない。僕の睡眠がかかっている。
型紙のようなものはユニクロのシャツに付いていた形状を崩さないようにする型紙で、残りはティッシュである。とにかく隙間を塞ぐ。
決して容赦はしない。隙間と言う隙間を全てティッシュなどで塞ぎまくる。
あとは殺虫剤を部屋中に撒き散らした。テーブルの裏、床の間、壁、天井、照明の上、なんか良くわからない窪みなど、ありとあらゆるところに殺虫剤を撒き散らした。決して容赦はしない。僕の明日がかかっている。殺虫剤を撒き散らしてると何匹か舞い上がっていった。
パトロール
これらの対処の後、各ポイントを定期的にチェックしていった。「窪み良し!!床の間よし!!」など言うことを一人でしていた。数十分部屋の各ポイントを巡回し、新たな蚊が見当たらなかったので布団に入った。結果として功を奏したようで、その日はものすごくぐっすり眠れた。翌日体をチェックしてみても一箇所も噛まれていなかった。
明日は軽井沢を観光し、白馬に向かう。