奈良に鹿がいるのは有名だと思う。しかし市民以外で、いったいどの範囲まで鹿がいるのか知っている人は少ないのかもしれない。
多くの人は「奈良公園には鹿がいる」という認識だと思うけど、実際には鹿は奈良公園にとどまっておらず、もう少し広域を生息地としていて、街にもいる。
例えば奈良公園から離れたところに商店街がある。
ここら辺に普通にいる。というか商店街を歩いたりしている。
住宅地を帰宅中に曲がり角を曲がったらいきなり鹿がいました、夜の道路を自転車が走っていると思ったら鹿だった、というのも割とある。
鹿は奈良公園で草や鹿せんべいを食べているが、餌が足りていないのか、よりグルメを求めてなのか、街中に繰り出しそこらへんの植物を食べている。
これは他人の家の植栽をムシャムシャ食べている様子。
地元の人も慣れているのか、通りかかっても「まあ、食べますよね」という顔で通り過ぎたりしている。
対策をしているお家もあって、網で植物を守っている様子もちらほら見受けられる。
あまりにもエリアを離れると、さすがにまずいということで鹿を公園に追い返すイベントが発生したりする。
奈良と鹿の歴史は古くて、かつては鹿を殺したら死刑です、というすごい世界だったけど、今は故意に傷つけたら文化財保護法違反というところに落ち着いているらしい(特別天然記念物で文化財扱い)。Wikipedia を見るとその歴史が書かれている。
今日に至るまで、鹿との共存は試行錯誤の連続だったみたいで、様々な問題が起きてはどうするかを考えている。今も、悪いことをした鹿が放り込まれる牢獄の扱いを変えましょう、という決まりが最近あった。今までは終身刑だったけど、これからは緩和するらしい。
一見なんとなく鹿がいるように見えるけど、実は様々な試行錯誤や努力があって今に至っているのだと思うと、少し見え方も変わってくると思う。