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教員早期退職について,教員の仕事内容を考えた上で思うこと

 今更すぎるのですが,教員の早期退職について思うこと.

早期退職は悪か

 僕は教員が早期退職するのは当然の結果だと思います.だって200万円ですよ?もし自分の立場で早期退職してプラス200万円となったらどうしますか?退職するでしょう普通.

なぜ擁護するのか

 とはいえ「教員という仕事を投げ出した」という事実に対し,怒り心頭の方々は多いことでしょう.ここで,教員という仕事についてちょっとだけお話させて頂きます.

 はっきりいうと,教員という仕事は「全く割に合わない」仕事です.どういうことかというと,リスクと,仕事量が多すぎるのです.

 教員の方々が土日何をしているかご存知でしょうか?仕事です.授業の準備や資料まとめ,事務仕事など,生徒の時間を削らずに行える時間を使えるのは土日だけなので,その時間で仕事をしています.当然給料は出ません.

 教員の方々が部活動をやっている報酬をご存知でしょうか?ありません.あれはボランティアです.若干出るところもありますが,大した額ではありません.例えば,試合などの引率で1日を生徒のために使う課外活動がありますが,手当は1日2000円などです.休日丸一日つかって2000円ですよ?しかも,何か悪いことが生徒に起こった場合,全力で責任を追求されます.職を失うリスクもあります.そして,その日できなかった仕事が次の日に一気に襲い掛かります.

 教員といえば,職員室でのんびりしているイメージが有るのではないでしょうか?実際,彼らはのんびりなどしていません.事務仕事や,次の授業の準備にいつも追われています.余裕を見せているときは数少ない休憩をしている時です.基本的に,生徒の休み時間は,教員の仕事時間です.昼をのんびり食べている時間もありません.何処かに出かけてランチ,などできるはずがありません.昼を食べながらも仕事です.

 残業代は当然出ません.公務員なので当然です.遅く学校に残られる先生は10時まで普通に残っています.そして次の日は7時には出勤.睡眠時間,足りてません.通勤も地方なら車である場合が多いです.学校の立地を考えれば一目瞭然ですね.眠い中運転です.そして土日ゆっくり寝ることもできません.仕事があります.

 平日,家に帰っても,ずっと仕事をしています.スタンドプレーではなく,他の教員の方と連絡を取りながら,寝るまで仕事です.給料は出ません.

 特に大変なのは新任の先生です.特に特別な研修期間が設けられているわけではなく,教育現場に立ったその日から,いきなりベテランと同じ仕事量を要求されます.考えてみてください.そんな職場がこの世にどれだけ存在しますか?おそらく,そんな会社は存在しないでしょう.しかもなにか悪いことが起きれば,ベテランと同じレベルでの責任追及です.1年目の社員と40年目の社員,同じレベルでの責任を問われるんですよ?そんな環境が他にありますか?

 ちなみにあまり知られてはいないかもしれませんが過労死も起きています.

リスク

 教員という仕事には恐ろしいほど大きなリスクがあります.さまざまな子どもたちが教育現場に入ってくる中で,一人ひとりをしっかりと把握し,間違いが起こらないようにせねばなりません.荒れている子ども,アレルギー体質,障がいといった要因についても考慮し,学級を運営して行かなければならないのです.
 いじめの問題や,怪我など,なにか起こればもうそれだけで,大きく報道され教員として再起不能な状態に落ちてしまう可能性があります(当然,あってはならないことです!しかし「もしあった場合」というリスクの問題です).社会復帰,再就職が不可能なのです.その時,どのようにして生きていけばよいのでしょうね.

 教員という仕事は決して確実な安定性をもたらすわけではないわけですよ.それに,私学ではなく公立の先生ともなれば,確実に転勤があります.例えば北海道であれば札幌や函館といったところから,遥か遠くの孤島に飛ばされることも十分ありえますね.

退職金が減るということ

 教員の方々はずっと頑張って来ました.自分の人生の時間を子どもたちにつぎ込み,精一杯やってきた.授業,事務仕事,研究活動,保護者や地域への対応など,様々な活動を休日まで全て消費してやってきたんです.そこで最後の最後で「200万円減らすわwwwwでも聖職者だからやってくれるよね??」という国からのお達し.最低でしょう.そんなの.
 教員は聖職者といえど,この資本主義に生きる人間という生物なわけですよ.教員の方々にも生活はあります.子どもが受験を控えているかもしれない,学費は?住宅のローンもあるのかもしれない.父親が痴呆で介護が必要なのかも.そろそろ葬儀費用も考えないといけないかもしれない.

 この退職金減額は,公務員と一般企業の差を無くすため,という名目で行われました.公務員は特別という概念は捨てよ,というわけです.しかし教員がやめると「教員なのにそれはおかしい.最後までやるべきだ」と言われる.この発想自体,教員という仕事を特別だとみんなが思っている証拠なのです.普通のものさしでは測ることのできない仕事ということなのです.僕が言いたいのは,ただでさえ教員とはボランティアの形で成り立っていて,それは善意で成り立っている.労働基準などこれっぽっちもない環境.世間に白い目で見られることもあって,教員という仕事を度々批判されながらも頑張っている(称えられること,ほめられることはほぼ無い).にも関わらず,最後の最後,そして様々な費用がかさむと考えられる時期において,唯一教員という仕事の評価要素であった「金銭」を減額するという行為は,余りもひどく,劣悪な行為ではないのか.国は教員に甘え過ぎではないのか.その結果,早期退職を考える教員がいて当然ではないのか,ということなのです.


 ※教員については,どうも悪いイメージが先行しているようで.少しでも教員という仕事について知って欲しかったので,このエントリーを書きました.