少し前にMAZDA3のディーラ車検をお願いした際、バッテリー交換を勧められました。
しかし値段が4万5千円と言われ、反射的に断ってしまいました。 バイクのバッテリーはこれまで自分で交換してきたので、これはどう考えても高すぎると直感的に反応してしまい、車もどうせ自分でできるだろうと思った次第です。
バッテリー選びについて
とはいえ昔のバイクバッテリー交換と現代の4輪車とでは事情が少し異なります。まずはバッテリーの規格について学ぶ必要があります。 MAZDA3 にはアイドリングストップ機能が搭載されています。そのため従来のバッテリーに比べて高性能なバッテリーが使用されています。
https://www2.mazda.co.jp/carlife/owner/manual/mazda3/bp/ebmu/contents/70070300.html ここを見ると Q-85 というバッテリーが使われています。この型番は電池工業会規格で定められているものです
型番の見方としては
https://gyb.gs-yuasa.com/knowledge/car-basic/ ここがわかりやすいと思います。
Q-85 の場合、Q はバッテリーの容積を表します。ここは同じで良いです。
そして 85 の部分ですが、これはバッテリーの性能を表します。端的に言って、数値が大きければ大きいほど良いです。 標準で乗っている数値を下回るのは NG です。
よって今回は Q かつ 85 以上であるバッテリーを探せば良いことになります。
自分が選択したのは VARTA の Q-90 バッテリーです。 https://www.yodobashi.com/product/100000001007383648/
ヨドバシカメラでは「メーカー直送」となっている点に注目してください。 Amazon や Yahooショッピングなどでは、メーカー直送ではないものが売られているのか「保証書がない」というレビューが散見されます。 よって今回は保証が効きそうなメーカー直送であるショップを選択しています。 実際、ヨドバシカメラから配送されたバッテリーには保証書が同梱されていました。
また VARTA バッテリーはコストコで低価格にて販売されており、取り付けもお願いできるというのは有名な話です。 ただしマツダの車はバッテリー交換時にコンピュータの設定をリセットする必要があります。 そのため特定の操作あるいは専用機械が必要なようです。この煩わしさがあるために、コストコで交換を依頼しても断られます。
またコストコでバッテリーだけ買って家で取り付けようとしても、自分でバッテリーを持って帰る場合は保証がなくなる、と店員から言われました。 いくら安いとはいえ保証がなくなるのは困るので、マツダ車のバッテリー交換をする場合はコストコでもダメで、ネットショップ等で保証がちゃんと効くショップから購入するのがベストだと思います。
充電
取り付け前に念の為充電しました。充電器は持っていなかったので買いました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VXJLL32?ref=ppx_yo2ov_dt_b_fed_asin_title
ファンが結構うるさいのでそこが気になりポイントです。また充電中は有毒なガスが出るので屋外でやるのがベストです。幸いバッテリーの状態は良好だったので1時間ぐらいで終わりました。
取り付け
アイドリングストップ車に使われる高性能バッテリーは18kgの重量がある点に注意してください。ただ運ぶだけでもものすごく苦労します。整備する場所が遠い場合は持ち運びについて考えましょう。エンジンルームから取り出す点については特に問題ありませんでした。
こちらが元々ついていたバッテリー
こちらが新しいバッテリー。まだ端子をつけていない状態です。
取り付けそのものはバイクと同じです。取り外し時はマイナスから外せば良いし、取り付け時はプラスから繋げば良いです。 ただし、マツダ車はバッテリーの状態をコンピュータの不揮発なメモリ領域に記録しているため、いくつかの操作を行うことでリセットをする必要があります。 参考にしたのは以下のページです。
手順通りにやっても期待と異なる点がいくつかありました。 まずバッテリー充放電積算量のリセットはできたと思いますが、マスター警告灯というものは特に光らず、充電警告灯だけ点滅しました。 またi-stop表示灯(緑)が消灯するまで待つ工程がありますが、特に消えてくれませんでした。後日 i-stop は動作したので、まあいいか....と思って放置しています。そもそもいつも i-stop は煩わしくて OFF にしているので、これで警告灯が出なければ動かなくてもいいやという思いです。
バッテリーの破棄
バッテリーはゴミとして出すことができません。交換後のバッテリーはどこかに引き取ってもらう必要があります。バッテリー交換を自分でする場合、この引き取り先は確認しておく必要があります。 実はバッテリーはお金に換えることができるものらしく、場所によっては売ることができるみたいです。ただ自分は探すのが面倒であったため、近くのオートバックスに電話をかけて、無料で引き取ってくれると確認し持っていきました。
感想
せっかくコンピュータで管理してくれているなら設定画面から簡単にリセットできるようになって欲しいです。 整備性をあえて悪くしてディーラじゃないとできない雰囲気にするのは iPhone の整備性の問題と同等に感じられなくもないです。 iPhone は繊細な作業が必要なのでしょうがないと思いますが車のバッテリーぐらいは自分でやりたいと思っています。
また今回の費用は総額21, 340円であり、自分でやったらマツダディーラーの半額以下で、しかも性能が少し上のバッテリーを選択でき、おまけに何年も使えるバッテリー充電器まで手に入りました。
3週間ぐらい走りましたが警告灯もついていませんし、自分でやってよかったなと思っています。