初心者が手っ取り早く、旨い酒に辿り着けるまでを狙って書いた。
飲み屋に行く
日本酒にこだわっている飲み屋を探し、飲みに行く。メニューを見たり店主と話したりして、いろんな日本酒を試す。うまかった酒の銘柄は必ず覚える。また、その他の酒も、メニュー表を写真で撮るなどして記憶しておく。
飲み屋の入荷状況を監視する
行った飲み屋の酒が気に入ったのであれば、facebookやtwitterで入荷状況をお知らせしているか確認し、そうであればすかさずフォローする。飲み屋の入荷状況には当然酒の名前が載っている。わざわざお知らせする酒は美味いものが多いので、購入の参考にする。
酒屋を探す
ただの酒屋ではダメ。必ず地酒にこだわっている酒屋を探す。大手リカーショップのようなところでは、美味い酒に出会うのはかなり困難。
酒屋に行く
まずは保存状況を確認する。日の当たるところに日本酒を置いているような店は良くない。日にあたらなさそうなところに置いてあるなら良い。薄暗い店内だとなお良い。
酒を選ぶ時に見るべきポイント
生酒
生酒は大体ハズレがない。保存に気を使う分、蔵も自信のあるものを生酒としているようなので、おすすめである。味わいとしてはフレッシュになる傾向にあり、とても美味である。生酒は大きなセールスポイントなので、わかりやすいシールが貼られているのがほとんどである。
生酒は必ず冷蔵庫で保存すること。
無濾過
濾過していない酒を指す。濾過を行うことで、雑味を消したり色を綺麗にしたりすることができるが、その分旨味も削られる。この工程を行っていないということは、蔵が酒質に自信を持って出してきていることの現れでもある。このシールが貼ってあると要チェックである。
余談だが、ここでの酒の色を綺麗に...というのは、要するに透明色にすることを指す。僕は透明にするメリットはイマイチわからない(品評会では透明が評価される)し、むしろ黄色である方が美味そうに見えると思っている。
原酒
これは好みだが、酒によりうまみを求めるのであれば、原酒を選ぶことになる。
中取り
または中汲み。これは好みだが、中取りは味のバランスが良い。
純米?
これは難しいが、最近は純米こそ至高、というわけではない。本醸造でもうまい酒は山ほどある。むしろ吟醸酒は本醸造でないと...という蔵もあるくらいで、必ずしも純米に拘らなければならないという話ではない。アルコール添加は、なにも辛味を持たせるためだけに行われるのではない。添加することで、吟醸酒のうまみを引き出す効果をもたらすこともある。
ただし、もしも熱燗をメインにするというのであれば、やはり純米を狙うことになる。
普通酒?
日本酒本来の材料の「米、米麹、水」以外にもブドウ糖やら焼酎やらを含めた酒を指す。日本酒ではない(日本酒の分類は「清酒」)(1月1日修正)。素はといえば酒を満足に醸す事ができない状況を打開するために発案された方法であり、美味くはない酒が多々あるが、各地の蔵が頑張って作った旨い普通酒も存在する。見分けるのは難しいので、初心者は積極的に手を出すべきではない。
生元?
日本酒本来の作り方で、乳酸菌を人工的に添加しない製造法を指す。生元づくりが必ず旨いというわけではない。生元は酸味が強く、温度を上げることで本領を発揮する酒質を持つ。そのため熱燗をメインにするのであれば、生元を狙うとハズレが減る。
山廃
山おろし、すなわち米をひらすらすりつぶす工程を省略した作りを指す。山廃は旨口、つまりちょっとどっしり目の味わいになり、酸味や雑味も増すことから、酒飲みに好まれる酒質になる。初心者が真っ先に手を出す酒では無いのかもしれない。
ひやおろし
秋限定。酒が飲み頃の状態を迎えたころに蔵出しされた酒を指す。
値段
これはとても難しい。高ければうまいというわけではない。例えば、4合瓶3000円が1升瓶3000円よりうまいかと言われるとそうではない。ただ一つ言えることは、高くなると、それだけ蔵の個性が反映された酒になる傾向がある、と言うことである。
ラベルがカッコイイやつ
ラベルに気合いを入れているのは美味かったりする。ただしただ単にラベルのかっこよさだけで判断すると失敗する。
オススメ
初心者でも美味しく感じる銘柄を列挙しておく。僕が飲んだ酒のみなので、漏れがあると思う。やたらと高価なプレミアム日本酒は記載しない。
年末、新年の日本酒選びに、少しでも参考になれば幸いです。それでは酔いお年を。